奨学金を借りた大学生活も終わりが近づくと本格的に考えなくてはいけなくなるのが、「奨学金の返済」です。
返済方法を決める書類を記載するときに重要となるのが借りた奨学金にプラスしてかかる金利を
- 利率固定方式(固定金利)
- 利率見直し方式(変動金利)
どちらにするか悩みますよね。
利率固定方式(固定金利)にするか利率見直し方式(変動金利)にするかで返済金額は大きく変わってしまいます。
では、どちらを選ぶべきなのでしょうか?「日本学生支援機構」の奨学金を返済中の私が考察します。
「利率固定方式」と「利率見直し方式」の違い
利率固定方式(固定金利)は一定期間で見直しがされるもの、利率見直し方式(変動金利)はずっと一定の金利を保証するものです。
固定金利は変動金利より高く設定されていますが、今後市場金利が上昇した時でも上がることはありません。
今後の情勢で
- 金利が上がる傾向なら「利率固定方式」
- 金利が上がらない傾向なら「利率見直し方式」
がお得というわけです。
貸与が終了すると利率算定方式の変更はできない
奨学金の貸与期間が終了して返済が始まると利率の変更はできません。
利率の算定方法は、申込時に選択した後も貸与期間が終了する年度の一定期間まで変更することができます。
引用:日本学生支援機構
申し込みをしていても貸与期間であれば利率の変更は出来るものの、それ以降は利率の変更を出来なくなるため慎重に選びたいところです。
金利見直し方式で早く返すのがおすすめ
奨学金は「金利見直し方式(変動金利)」にすることをおすすめします。変動金利の方が良いと思う理由を紹介します。
書類を書く時点、変動金利の方が安い
忘れてはいけないことは大学卒業前に「返済の書類を記載する時点では、変動金利の方が安い」ということです。
利率見直し方式(変動金利)は名前の通り金利が見直されるわけですが、5年ごとに見直されます。市場金利に合わせて高くなることもあれば低くなることもあります。
ぶっちゃけ5年もあればかなり返せます。
個人的には利率見直し方式(変動金利)にして金利が上がる前にある程度返してしまう方が良いと思います。
返済開始直後が一番返済残高があるわけですから、高い金額に固定金利の利率がかかるのはかなり痛いんですよね。固定金利は書類を書く時点では変動より高いので、返済初期は返しても返しても実は金利分がほとんどだったということになりかねません。
2018年現在、利率見直し方式(変動金利)にかかっている金利はわずか0.1%です。
固定金利のデメリット
金利が下降傾向になった時でも、一度固定された金利は変わらないため恩恵が受けられなくなります。
金利UP前に繰り越し返済ができる
奨学金の返済の書類を書く時に30年スパンくらいで考える人が多いのですが、「繰り越し返済」という手段もあります。
「奨学金」は「借金」なので、できれば早めに返済しておきたいところ。
利率見直し方式(変動金利)は金利に変動がある前に通知があるので、金利が高くなる前にがっつりと繰り越し返済するのも良いと思います。
まとめ:金利見直し方式で短期決戦がお得
返済に関する書類を書く時点では「金利見直し方式」の方が金利が低いです。
大学時代に借りた奨学金はいくらでしょうか?本当に30年もの時間を返済にかける必要ありますか?
繰り越し返済も使えば3年目くらいに約100万円は返済できるはず。奨学金が400万円くらいなら「金利見直し方式(変動金利)」にしてさっさと返した方が良いと思います。
運が良ければ金利は下がり、金利が上がる方向であれば繰り越し返済を申請するという手があります。
「早く返済したい」という意思があるのなら、「金利見直し方式」をおすすめします。
市場金利が急激に上昇して「金利見直し方式(変動金利)」の方が不利になる可能性もわずかにあります。必ずしも変動金利がお得というわけではありません。
